なんで1拍目がわかるの?
「なんで1拍目がわかるの?」
こんな質問を受けたことがあります。
これに対する答えは簡単です。
演奏者自身がそこを繰り返しのリズムの中のスタート、
1拍目だと思って弾いているから、
聴いている僕たちはそこを1拍目として感じることができます。
この世の中のポピュラー音楽のほとんどは4拍子。
1、2、3、4の繰り返しの中でできています。
音楽はその一つのリズムを延々繰り返していきます。
変拍子も、結局のところ一つのフォーマットを繰り返しているに過ぎません。
それでは演者自身がリズムやグルーヴを把握しないまま演奏したらどうなるのか?
それは1拍目を感じることのできない演奏になってしまいます。
僕が以前ジャズのスウィングでイントロを弾き出した時に、
先輩のボーカルに
「そのイントロでは何のリズムを弾いているのか分からない」
と言われたことがあります。
演奏者自身が弾いているリズムを理解していないと、誰もそこからリズムを感じられないんですね。
もう一つ、今度は逆に、聴いている人の力量不足で一拍目が分からないパターンがあります。
以前ライブで、ラテンのパターンをドラムが始めたのですが、
僕は1拍目が分からず、2拍目から入ってしまったことがあります。
アクセントの位置で、リズムが裏返って聞こえてしまったんですね。
ワールドミュージックではアクセントが特殊な位置に来ることも多く、その場合はその音楽を深く知っていないとどこが1拍目か分からなくなってしまうこともありますね。