なんで1拍目がわかるの?

“MONA BOOKS” 麻生洋平

2024/11/01 18:00

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「なんで1拍目がわかるの?」

こんな質問を受けたことがあります。

 

これに対する答えは簡単です。

演奏者自身がそこを繰り返しのリズムの中のスタート、

1拍目だと思って弾いているから、

聴いている僕たちはそこを1拍目として感じることができます。

 

この世の中のポピュラー音楽のほとんどは4拍子。

1234の繰り返しの中でできています。

音楽はその一つのリズムを延々繰り返していきます。

変拍子も、結局のところ一つのフォーマットを繰り返しているに過ぎません。

 

それでは演者自身がリズムやグルーヴを把握しないまま演奏したらどうなるのか?

それは1拍目を感じることのできない演奏になってしまいます。

 

僕が以前ジャズのスウィングでイントロを弾き出した時に、

先輩のボーカルに

「そのイントロでは何のリズムを弾いているのか分からない」

と言われたことがあります。

 

演奏者自身が弾いているリズムを理解していないと、誰もそこからリズムを感じられないんですね。

 

もう一つ、今度は逆に、聴いている人の力量不足で一拍目が分からないパターンがあります。

以前ライブで、ラテンのパターンをドラムが始めたのですが、

僕は1拍目が分からず、2拍目から入ってしまったことがあります。

アクセントの位置で、リズムが裏返って聞こえてしまったんですね。

 

ワールドミュージックではアクセントが特殊な位置に来ることも多く、その場合はその音楽を深く知っていないとどこが1拍目か分からなくなってしまうこともありますね。

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