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“MONA BOOKS” 麻生洋平
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地元から逃げるようにオーストラリアへ留学、車谷浩司さんに出会う話。
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初めまして、あるいはYouTubeなどで知って頂いている方、ありがとうございます!
ウクレレ&ギタープレイヤーの麻生洋平です。
前回の続きですので、まだ未読の方は自己紹介をお読みください。

https://monabooks.bitfan.id/contents/140350

 

今日はオーストラリア留学時代の失敗の話をしたいと思います。
僕の失敗とは「人は自分自身に嘘をつく」ということです。

 

学校を辞めて、バイトに明け暮れていた僕ですが、周りの友人たちは進学や就職などで一人ぼっちになってしまいました。
特に夢もなく、漫画を読んだりゲームをしたり、日々をダラダラと消費していました。
「人は夢を持って、それに向かって生きていくものだ」ということが当たり前に言われていた時代、僕にはそういったものが無く、ただ無意に過ごしていました。
そんな自分が情けなく、いつまでも自信が持てませんでした。

 

今は、夢なんてなくても良い、好きなことを見つけて楽しく生きよう、という価値観があります。それは素晴らしいことに思えます。
僕の時代にもそう言った考えがあれば、もう少し楽しく過ごせたかもしれません。

 

とにかく有り合わせでも良いので、何か夢を。
自分のしていることにちゃんと立派な理由づけをしたい。
ということで、海外に行く夢を持ちました。

 

僕は音楽も好きだったし、ライターにもなりたかった。
洋楽が好きだったので、英語を覚えたら海外の有名ミュージシャンにインタビューできるかもしれない!
そう思って、英会話スクールに通い、留学費用を貯めるためにバイトに明け暮れました。
そうすれば自分が頑張っている意味がある。
生きている意味がある。

 

誰に会ってもフリーターである自分を紹介できます。
「僕は海外に留学するためにお金を貯めています。音楽ライターになって、世界的なアーティストにインタビューしたいんです!」
こう言えば毎日バイトしている自分が立派なことをしている気になれます。

 

でも今振り返ると、そこにあったのは、
自分が何者でもないという恐怖心。
友人もいない、ひとりぼっちの日々から巻き起こる、「ここではないどこかに行きたい」という逃避への渇望でした。

 

ここに失敗があります。
「人は自分自身に嘘をつく」
ということです。

 

「僕は夢があって、海外に行くために頑張っているから、大丈夫なんだ」
そう自分自身に言い聞かせていました。
本当はただ恐怖から逃げたい、あるいは不本意な境遇を少しでも誇れるものにするため、自分自身で自分に嘘をつきました。
そしてそれが嘘だと気づくのに10年以上の歳月がかかってしまいました。

 

相談できる友人がいたり、先輩がいれば、もう少し状況は良くなっていたかもしれません。
でも周りに友人がいなくなってしまった僕は、独りよがりに考えて海外の留学生活をスタートしました。

 

そしてオーストラリア生活がスタートしました。
正直、海外での生活にも失敗がたくさんあったかもしれません。
(シェアハウスを追い出されて家がなくなったり、素行悪い友人のドラッグトラブルに巻き込まれたり。)
でもオーストラリアでの思い出はいつでも輝かしいです。
10年以上の月日が経っても、今でもその時に出会った友人に会いますし、僕の人生の転機となる出会いがありました。
僕はオーストラリアでの生活こそが自分の人生のスタートだったと思います。
それをサポートしてくれた両親と祖父母には大変感謝しています。

 

オーストラリアでは、これまで自分が感じていた息苦しさが馬鹿げたものだと感じるようになりました。
地元にいた時にいつも感じていた、低い空と息の詰まりそうな空気。閉塞感。
それがオーストラリアでは、広い突き抜けるように青い空、どこまでも続く白い砂浜、美しい波、人々の笑顔。
人生の楽しさを凝縮したような日々でした。
生きていることは楽しいことなんだ、と心から感じました。

 

一番記憶に残る出会いは、車谷浩司さんです。
車谷浩司さんはSpiral Life、Air、そして今はLaika Came Backと音楽を生業に10代から活動されているミュージシャンです。

 

音楽ライターになりたかった僕は、ギターも弾けるとアーティストと仲良くなれるだろうと考えました。
ジャックジョンソンなどのサーフ系ミュージシャンが流行っていた時期です。
街のパブではバスカーと呼ばれるギター弾きがいっぱいいました。

通っていた語学学校の校長に「ギターを弾きたいんだけど、どうしたら良いですか?」と相談すると、「日本人で無茶苦茶ギター上手いやついるから紹介するよ!」と相談に乗ってくれました。

 

そこで紹介されたのがこうじさんでした。

 

実は僕はAirのCDを持っていたのですが、本人とは気づかず接していました。
こうじさんにギターを選んでもらい、弾き方も教えてもらったのですが、ギターの上手いカッコ良いお兄さんだと思って、接していました。

 

僕はとにかくこうじさんに憧れたので、ボクシングをするといえばボクシングジムについていき、スケボーするといえば、ボードを買って真似事をしました。
常に後ろをついてまわる金魚のフンみたいなやつでしたが、それぐらい憧れて、こんな風なカッコ良い人になりたいと思ってました。
後から有名なミュージシャンだと知ったのですが、そりゃそうだろう、と思いました。
こんなにカッコ良いんだから、有名なのは当たり前だ。

 

ここに一つの教訓があります。
カッコ良い人はそもそも元からカッコ良い。(笑)

 

それではカッコよくない自分はどうするべきか、それはこの自分の失敗談を書いていく中で、僕なりの答えが出てくると思います。

 

ここまで書いて気づいたのですが、僕はそもそも最初からミュージシャンにあこがれていたのだと思います。
中学時代、ステージで演奏するヤンチャな不良たちを見て、羨ましいな、と思ったのだと思います。
でも自分にはできない、自分には向いていない、と自分自身に嘘をついて、違う道を模索し続けていました。
違う道を模索すること、それ自体は悪いことだとは思いません。
でも自分の本当の気持ちはなんなんだろう、と考えて、理解した上で、自分の道を模索することは大事だと思います。

 

自分自身の本当の気持ちに耳を傾けてあげる。
それは自分自身を大事にしてあげることにもつながります。

 

以前、ボーカリストの神谷えりさんのお家に招かれた時に、
「何か飲みたい?」と聞かれ、
「なんでも良いです。」と答えたことがあります。

 

そしたらえりさんに、
「あなたが今一番飲みたいものを言いなさい。」
「自分の声を聞いて、自分を大事にしなさい。自分を大事にできない人間は、人を大事にはできないよ。」
と言われました。

 

素晴らしい言葉だと思います。
僕も自分を大事にしたいと思います。
読んでくれた皆さんもぜひ、自分を大事にしてあげてください。

 

また長くなってしまいました。
次回は東京に上京した話で、友人に生活態度で怒られます。

 

続きは下記リンク先より!

https://monabooks.bitfan.id/contents/140353

2023/12/29 12:47

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